
「原価率を下げたい」ということは、「売り上げは変わらずに粗利益を増やしたい」ってことですね!
「飲食店の原価率を下げるやり方・考え方①枝豆編」の記事の続きになります。

寿司屋の娘として10年間、パン屋として約15年間働いた経験をもとに解説します。
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居酒屋店主さんの悩み

売り上げはそこそこあるんだけど、なかなか利益が出なくて困ってるんです。
メロンちゃん、なんかいい方法はないかな?

ここの料理は安くてうまい!が人気の秘訣だから、メインのメニューはいじらないほうがいいと思う。
手を入れるなら「サイドメニュー」がいいですね。

サイドメニューかぁ。。
うちにはもともと「枝豆」や「フライドポテト」なんかはあるからなぁ。
どうしたらいいかな?
提供スピードが遅いのは出来ないから、簡単なのがいいなぁ。

じゃあその「フライドポテト」をいじってみましょう!
今のメニューに少しプラスして、さらに売り上げや利益が取れそうなものを考えてみます!
冷凍フライドポテトで原価率を下げる(粗利を増やす)方法


「仕入れを見直して原価を下げる方法」は「飲食店の原価率を下げるやり方・考え方①枝豆編」で書いた通りです。

ここでは冷凍フライドポテトで「かんたん」「すぐできる」「売上UPが狙える」「トータルの原価率を下げられる」ものを紹介します。
原価率は30%を基本として、それより低いものを投入していけば、原価率は下げられます。
各レシピで「得られる粗利」にも注目してみてください。
実はそちらのほうが大事なんです。
材料
〇今回使ったもの 北海道産 じゃがいも 1キロ 500円
可食部90%、廃棄10%
可食部分1キロの値段 約555円(500円 ÷ 90%)
1グラムあたりの値段に換算 約0.55円 (555円 ÷ 1000グラム)
〇お店で使うなら 業務スーパー 冷凍フライドポテト 1キロ 235円
1グラムあたり 約0.23円

お店でよく使われる、業務スーパーの冷凍フライドポテトで計算します。
フライドポテト調理法
作り方
①ジャガイモの皮をむき、食べやすい大きさに切ります。

②切ったジャガイモを30分ほど水にさらし、水気をしっかり拭き取ります。
③ジャガイモのグラムに合わせて粉をまぶして、衣をつけます。
(衣はジャガイモ200グラムに対して、薄力粉大さじ1、片栗粉大さじ1)
衣の厚さや、食感はお好みで、粉の種類(薄力、強力、片栗粉、米粉など)や量を調節してください。
ジャガイモのグラムが増えると、衣用の粉は少なくしていきます。
(うちでは、ジャガイモ800グラムに対して、薄力粉大さじ2、片栗粉大さじ2)


冷凍フライドポテトはここから調理開始です!
④油を160℃くらいに温めて、4~5分揚げて油から取り出します。(揚げ時間は好みです)

⑤油を190℃くらいに温めて、3分ほど揚げます。ジャガイモの色合いを見て油から取り出します。(揚げ時間は好みです)
⑥塩、コショウをふり、そのあとはお好みで味付けをして完成です!


我が家では薄衣で、カリカリほくほくしたフライドポテトが人気なので、そういう作り方をしています。
お好みでいろいろ変えてみて、自分の味を作るといいでしょう。

居酒屋でのフライドポテトのグラムですが、一人前100グラムが多いようです。
この100グラムで売価300円という設定で見ていきましょう。
業務スーパー 冷凍フライドポテト 100グラム 約23円
原価率は7.6%です(23円 ÷ 300円)。
粗利は277円。
簡単なフライドポテトの味変

揚げたばかりのフライドポテトに、いろんな味をプラスできます。
ほとんど原価のかからないものから、少し原価のかかるものまであります。
でも微々たるものなので問題ないでしょう。
これらの味変で、350円~400円くらいには値段を上げられるでしょう。
計算のために350円のものは原価+5円。
400円のものは原価+10円とします。
顆粒コンソメ
ハーブ塩
トリュフ塩
クレイジーソルト
ガーリックパウダー
カレー粉
原価率は8%(23円 + 5円 ÷ 350円)
粗利は342円。
パルメザンチーズ
バター醤油パウダー
原価率は8%(23円 + 10円 ÷ 400円)
粗利は367円。
和風フライドポテト

作り方
①揚げたてのフライドポテトに和風だし粉(カツオ風味がいいです)をまぶします。
②どっさりと鰹節をのせて完成です!

この「和風フライドポテト」はとある漁港で売っていたものを、うちで再現したものです。
鰹節をのせただけなので、ほとんど原価もかかりません。
計算上+10円とします。
盛り方、見せ方次第ですが、売価は450円くらいでしょうか。
原価率は7.3%(23円 + 10円 ÷ 450円)
粗利417円。
どっさり盛って写真を撮ろうとしていたんですが、カメラの準備中に子供に一気に食べられちゃいました(笑)
簡単に作れるディップで味変


簡単に作れるディップで味変もできますよ。
このディップも一つ50円~100円くらいで売れるでしょう。
全部セットで200円とかも面白いですね。
マヨネーズ
ケチャップ
つぶマスタード
原価率は12.2%(23円 + 20円 ÷ 350円)
粗利は307円。
明太子マヨネーズ
わさびマヨネーズ
原価率は18.2%(23円 + 50円 ÷ 400円)
粗利は327円。
簡単チーズソース作り方

①耐熱皿にスライスチーズ一枚と牛乳大さじ1~2杯を入れる。
②ラップをせずにレンジで1分加熱する。
③溶けたチーズをよく混ぜて出来上がり!

スライスチーズの種類を変えれば、いろいろバリエーションが作れます。

チーズの値段次第ですが、一枚20円~30円くらいですね。
売価は450円くらいでしょうか。
原価率は9.5%(23円 + 20円 ÷ 450円)
粗利 407円。
まとめ


いかがでしたか?
この記事では居酒屋を例に出して「飲食店で原価率を下げる方法」の、「冷凍フライドポテト」を使ったメニューを紹介しました。
どれも簡単調理で原価も安く、おいしい人気商品ができます。
うちでも取り合いにいつもなっています(笑)

それぞれの粗利にも注目してみてください。
業務スーパーの冷凍フライドポテトで出してみます。
値段は例です。
一人前は 100グラム とします。
(いつも値段は変わります。必ずご自身で確認して値段設定してください)
フライドポテト 277円
顆粒コンソメ、ハーブ塩、トリュフ塩、クレイジーソルト、ガーリックパウダー、カレー粉 342円
パルメザンチーズ、バター醤油パウダー 367円
和風フライドポテト 417円
マヨネーズ、ケチャップ、つぶマスタード 307円
明太子マヨネーズ、わさびマヨネーズ 327円
チーズソース 407円

店主さんは「粗利を増やしたい」が本当の望みでしょう。
「冷凍フライドポテト」にたったひと手間加えるだけで、大きく粗利が増えていますね。
メニューのバリエーションとしてもいいですし、できる範囲で取り入れてみてはどうでしょうか?

今回のレシピで我が家で作った「北海道産ジャガイモのフライドポテト」も十分に利益を出してくれます。
売価300円、100グラム55円なので、原価率18.3%、粗利245円。
もちろん「北海道産」「手作り」のアピールとともに、値段を上げてもOKです。

うわーこれならすぐにお店で使えそうだ!
メロンちゃん、ありがとう。

はーい。どういたしまして。
次の記事ではほかのメニューを紹介しますね!
この記事では居酒屋を例に出して「飲食店で原価率を下げる方法」を書いています。
「なかなか原価率を下げられなくて困っている」店主さんにおすすめの記事です。
この記事の後半では「粗利を増やす」ことを冷凍フライドポテトのメニューを使って考えてみます。
きっと店主さんの助けになるでしょう。
では解説に行きますよ。