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なぜ原価率は売り上げの30%がいいんでしょうか?

初心者いちごちゃん
夕張メロン

この記事では「原価率は売り上げの30%がいい」と言われている意味を解説していきます。

記事の途中では「驚きのパン屋の原価」について書いています。

夕張メロン

商売の基本中の基本である原価率を「計算の仕方」から「経営を安定させるための考え方」、「原価率の下げ方」などを詳しく解説しています。

いちごちゃん

原価率は売り上げの30%がいいんでしょうか?
なんででしょうか?
さっぱりわからないです。

夕張メロン

実は30%というのは目安です。

いくらでもどうとでもなるものです。

その気になれば原価率はいくらでもイジレます

慣れれば簡単ですよ。

夕張メロン

パン屋の経営に12年、マネキンのプロとして3年の経験からいろいろ解説しますね!

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原価率について考えてみよう!

商売をするときに大事な事柄のひとつが「原価率」です。

特に「飲食業」では注視される重要な指標です。

ここではそんな「原価率」について

・計算の仕方
・数値の目安
・原価率を下げて儲けることができるか?
・原価率を上げて差別化できるか?

などを分かりやすく解説していきます。

原価率とはそもそも何か?

これは「売上」に対する「原価」の割合のことを言います。

原価率を求める計算式

原価  ÷  売上  ×  100  =  原価率

(例)300円の原価、売価が1200円のとき

300円の原価 ÷ 1200円の売価 × 100 = 25%の原価率

となります。

原価率を先に決めて、売価を決める場合

原価  ÷  原価率  =  売価

たとえば原価300円の商品が作れたとして、

原価率を30%として価格設定したいという場合

1000円が売価になります。

(上の例の場合)

300円の原価 ÷ 0.3(原価率30%)=1000円の売価

となります。

売価と原価率を決めて、原価を決める場合

売価 × 原価率 = 原価

たとえば1000円で売りたい商品を原価率30%で作りたいという場合

原価は300円となります。

(上の例の場合)

1000円の売価 × 原価率30% = 原価300円

となります。

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原価率は「飲食ジャンル」「やり方」によって大きく変わる

『原価率は30%を目安に…』は、盲目に信じてはいけません。

飲食業界では「原価率は30%」というのが一般的指標とされていますが、

これは「FLコスト比率を60%以内に抑えるため」です。

FLコストとは、

  • 「F」=Food=食材原価
  • 「L」=Labor=労働=人件費

つまり「食材原価と人件費の合計」を指しているのですが、

「この2つの数字を、売上の60%以内に抑えよう」というのが一般論。

その結果「原価率30%・人件費率30%」という暗黙の基準が出来上がっています。

経営がうまくいっているお店では大体60%以内に収まっていることが多いです。

とはいえお店によって

「原価」と「人件費」の比率は大きく変わってきます

同じジャンルのお店でもやり方を工夫すると

全く違った「原価」と「人件費」の比率になります。

『30%にしなきゃいけないんだ』という固定概念に縛られていると、

柔軟な発想を妨げてしまうので注意してくださいね。

「原価」と「人件費」の比率は「やり方」次第でいくらでも変えられます。

日本のパン屋の製造方法と原価率の例

〇パン屋さんの例を出してみます。

実はパン屋さんの製造方法で4パターンあります。

粉から配合してしっかり作る(フルスクラッチ)

製造に時間がかかりそれなりの技術がいります。
ただし独自性を出すには一番の方法です。
原価率は10%から20%台くらいに収まることが多いです。

夕張メロン

私のお店はこのカテゴリーで
廃棄のものすべて込みで22%くらいでしたね。

夕張メロン

海外では「職人を守るため」にフルスクラッチのパン屋さんのみ、「パン屋」を名乗れる国もあります。

それ以外は「加工品業者」とされます。

ミックス粉を使って作る

粉の配合ミスをなくせるし、味の均一化もできます。
チェーン店では多用されているスタイルです。
添加物がしっかり入っていて商品の安定性も高いです。
経験の少ない人でもそこそこの商品が作れます。

冷凍生地を使って作る

業者から製造途中の生地を買い
解凍して発酵させて焼き上げる。
ほぼ素人でも商品が作れてしまいます。
大型の冷凍庫を持ってないと大変になります。

原価率は少なくとも30%以上、
60%のものも見たことがあります。
平均すると50%くらいのものが多いです。

冷凍された焼き立てパンを解凍して出す

ウソみたいですが存在してます。
原価率は80%以上でした。

前日から冷蔵庫で解凍するか
当日に常温放置で解凍します。
お店に出したくなったら
・そのまま出せるもの
・少しオーブンで焼いてから出せるもの
の2種類がありました。

パンのサイズが大きいので保管場所に大型の冷凍庫が必要です。
どこがやっているか?知っていますが書けません(笑)

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ビックリ!パン屋の原価率

夕張メロン

私のパン屋では原価率22%ほど、FLコストも55%程度で安定していました。
パン屋は工夫すると原価率を大きく落とせます。

パン屋の原価の例(グラムは焼く前の生地量です)

フランスパン350グラム(0.1円/グラム)原価35円

食パン2斤型920グラム(0.1円/グラム)原価92円

1斤型黒糖食パン440グラム(0.15円/グラム)原価66円

クロワッサン100グラム(0.2~0.3円/グラム)原価20円~30円材料による

ドーナツ50グラム 原価15円

あんぱん生地50グラム+あん50グラム(15円+20円~30円)原価35円~45円あんこの質と量による

ぶどうパン100グラム 原価20円~30円ぶどうの量による

ウインナーパン生地50グラム+ウインナー 原価12円+ウインナー代

サンドイッチ一人前 サイズや中の具による、だいたい売価の半分の原価

フレンチトースト(前日のパンの再生品)ほぼプライスレス

夕張メロン

私がお店をやっていたころの数値なので、2010年くらいのものです。

そこそこのいい材料は使っていました。

海外からもいろいろ材料を個別で輸入してました。(カナダの本物のメープルシロップが3円/グラムが最高額でした。)

あくまでも参考までに。

でも今現在「材料高騰が―――」なんてバカみたいに値上げしてますけど(笑)

ドーナツ200円、あんパン300円(笑)

業務スーパーが値上げしたら信じてあげられます(笑)

「高級食パンが高いのは当たり前」?

最高級の材料を使ったデニッシュ食パンですら、原価は当時一斤200円ほどでした。

フレンチトーストは残り物のパンに卵、牛乳、砂糖を混ぜた液につけて焼くだけです。ほとんど原価に変動なし。

むしろボリュームが出て、そこそこの値段でよく売れてました。

夕張メロン

最近ホームベーカリーを格安でGETしてしまいました!

昔のパン屋のレシピを復活できるか?試してみてます。

ドライイーストのビタミンC以外は添加物も入っていないです。

50点くらいのパンですが、まあその辺のミックス粉や冷凍生地のパン屋には負けてないかな(笑)

ちなみに1.5斤サイズでシンプルな食パンは原価100円~、リッチな材料で作った食パンは200円~の材料費で作れてます。

業務用の仕入れならもっと安く作れます。

巷の「材料費が高騰して~」は真っ赤なウソですね。はい。

夕張メロン

原価の数値を ÷ 0.3(30%)をすると、本当の売価がわかります。

計算すると「ビックリ!」ですね。

基本的に、生地だけのパンは原価がとても安く、中身の入ったパンは原価がやや高めです。

サンドイッチは原価率が高めなので実はねらい目とも言えます。

ま・そんな事ばかり考えてると、パンをおいしく食べられないですけどね。

夕張メロン

もちろん「技術料」としてある程度の値段が上乗せもわかります。

主食として食べるはずのパンが、なぜあんなに高いのか?

まあ店舗運営のやり方はいろいろあるので、好きにしたらいいんですが。

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粗利の大きさにも着目しよう

「原価率」だけに囚われず「粗利」の大きさにも注目してみましょう。

「粗利」とは別名「売上総利益」とも言いますが、

これは「売上から原価を引いた時に残る利益」です。

式にあらわすと下のようになります。

売上 - 原価 = 売上総利益

そして売上高に占める売上総利益の割合、

これが売上総利益率です。(粗利率ともいいます)

式にあらわすと下のようになります。

売上総利益 ÷ 売上 =売上総利益率 

売上総利益率とは?

売上総利益率とは、
モノやサービスを販売して、
単純にいくら稼いだのかを示す利益率で、
会社が作るサービスや商品が
どれだけの魅力があるのかが分かる指標です。

たとえメイン商品の原価率が高く粗利が小さくても

サイドメニュー原価率が小さく粗利が高いものを置く

うまくバランスが取れることもあります。

いちごちゃん

某ハンバーガーチェーンもこれでうまくやってますね!

ハンバーガー単品では高原価率ですが、

おすすめのポテトやドリンクは嘘みたいに安い原価率になっています。

でも揚げたてのポテトっておいしいですよね?

わかっていながらSETにしちゃいます(笑)

夕張メロン

カフェなども同じような構造で利益を出しています。
カフェにつきものの「ドリンク」「サラダ」などで利益を出しているんですよ。

夕張メロン

居酒屋などではおつまみや一品料理の一部で大きく利益を出していますね。

チューハイも原価率が安いはずです。

だから居酒屋では、チューハイがよくおススメになっているんですね!

もちろんこのような粗利の高いサイドメニューを組み込んだ

おすすめSETやおすすめメニューを作っておくとうまくいきやすいです。

粗利の高いサイドメニューを人気商品に育て上げられれば

お店の経営は一層安定します。

原価率はお店のメニューの単品ごとではなく、

全商品で目標の原価率に近づけていきましょう。

店員のイメージ
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「勝てる戦略」から考えていくと成功しやすい

「利益が出れば原価率に決まりはない」んです。

飲食店を経営する時には「原価率」から考えるのではなく、

「どこに・誰のために・何のために・どのように」お店を出すのか?

これを考える中で「付加価値」が見えてきます。

〇例えばファミリー層が多い地域だと、多少味が微妙であっても「キッズスペースの充実しているお店」が喜ばれます

安全なお庭で子供が駆け回れたら最高ですね!

子供が大好きな本やおもちゃなんかがあってもいいです。

〇同じく、

「ペットがのびのび遊べるスペース」

「ペットと楽しく食事できるスペース」のあるお店も喜ばれます。

そこに価値を見出してもらえるのであれば、原価率はあまり関係ないんです。

何度も言うとおり「30%」は目安でしかありませんので、

『これなら勝てる』という構想を前提にして原価率の話に落とし込みましょう

人件費の削りすぎにも注意しましょう

原価の上下は自由でも原価率が高くなると

「“FLコスト比率” は60%以内が一般的な指標」という指標から

人件費にしわ寄せがいくことが多くなります。

つまりいくら原価率を上げて「美味しさ」に磨きをかけても、

「不快な接客」では満足度が上がりません。

不快な接客の例
  • なかなか料理が出てこない/注文を取りに来ない
  • バタバタしてて店内が落ち着かない
  • 店員が殺気立っている
  • 忙しいがゆえに物の扱いが雑になる
  • 料理の説明が雑になる
  • 提供タイミングが悪い
  • 新人教育が間に合っていない
  • オーダー間違えがおこる


などなど・・・

といったサービスレベル低下が懸念されますよね。

そのため原価率を上げるのであれば、

『原価率の上昇分をどこで吸収するのか』

しっかり考え抜く必要があります


ちなみに逆に「原価率を下げる」場合は、しっかり付加価値を付けることが「お店を選んでもらえる理由」に繋がります。

闇雲に原価率を下げていては、「味の低下」により客離れにつながりますので要注意です。

一度『味のレベルが落ちたな…』と思われると、その後お客さんは戻ってこなくなります。

最悪の場合「あの店、味が悪くなったよね?」と悪いほうの宣伝をされてしまうこともあり得ます。

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原価率を下げる6つの方法

仕入れ価格を下げる

・大量仕入れをすることによって業者との交渉で値段を下げてもらう。
・別の仕入れ先から良い条件の材料を探してみる。
・生産者から直接大量に仕入れるという方法もあります。
 ただし送料の問題や使いきれるか?保管場所はあるか?という問題もあります。

ロスを減らす

ロスを減らすことでも原価率ダウンに繋がります。

・メニューを減らし、材料を使いまわせるようにする。
・在庫管理を見直す
・売上予測を見直し、ロスが出にくくする

一部のメニューでしか使用しない食材は高い確率でロスになります。
材料の使いまわしはちゃんと考えて作らないと、
「全部同じメニュー」に見えてしまいます。

明らかに「使いまわしてるな」と思われないメニュー作りが必要です。

夕張メロン

パン屋でしたら、
売れ残りのパンからサンドイッチにしたり、
フレンチトーストにしてみたり、
生地だけのパンを別の洋菓子に作り替えたり、
していました。
こういうこともオープン前にいかに準備しているか?
にかかってきますね!

オーバーポーションを避ける

「定めている分量よりも多めに使ってしまうこと」
をオーバーポーションと言います。

これによって「原価率が上がる」だけではなく、
量が増えるためおなかが膨れて
「サイドメニューが注文されなくなる」とか
量がその時々で不安定になるため
「前と味が違う」「量が減った」など
クレームのもとになりやすいです。

マニュアルで「数値化」しておく問題が起こらなくなります。

旬の食材を使う

旬の食材は供給量が増えますので
価格が安くなり取り入れやすいです。

また「今しか食べられない限定メニュー」
としての集客効果も狙えます。

価格を上げる

価格競争に巻き込まれると個人店は生き残るのが大変です。
そのため「価格」以外の「売り(付加価値)」を付けていきましょう。

夕張メロン

ただしぼったくり店なんて思われないように気をつけましょう。

提供量を減らす

明らかに減ったと思わせない程度の減量はできると思います。
あまりやらないほうがいい方法です。

ただし商品を半分の量にしていろんな種類から
2つ選べるようにするなどしながらだと
人気が出ることもあります。
(手間がふえますが‥)

要は見せ方次第です!

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まとめ

夕張メロン

原価率についていろいろ解説しました。
原価率とはそもそも何か?
 『原価率は30%を目安に…』は、盲目に信じてはいけません。
粗利の大きさにも着目しよう
「勝てる戦略」から考えていくと成功しやすい
人件費の削りすぎにも注意しましょう
原価率を下げる6つの方法
 仕入れ価格を下げる
 ロスを減らす
 オーバーポーションを避ける
 旬の食材を使う
 価格を上げる
 提供量を減らす
お店の運営のキモになる部分ですから
しっかり考えるべきです。

いちごちゃん

原価率ひとつとっても
いろんなことがあるんですね!
勉強になりました!
今日からいろいろ考えてみます!

帳簿で悩んでる時間を、運営の時間にまわそう

原価率に関する本の紹介

夕張メロン

原価率に関する本の紹介です。

原価率をうまく扱えるようになると、残る利益がけっこう増えたり、税金対策でいろんなことができたり、いろいろオトクなんですよ。

原価率をしっかり学んでみたい方のお勉強には最適の本です!

シェアしていただけるとうれしいです
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